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― 防府の巨樹・巨木 ―
New07-12-04・・
防府の巨樹・巨木・・・おわりに・・・
New07-12-04・・防府の巨樹・巨木
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防府中部の樹木
(防府中部南)向島・・野島
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防府中部の樹木(防府中部南)
三田尻周辺・防府南部のソテツ・西浦・中の関
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防府市中部の樹木(防府中部中)
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久兼・赤山の山下家のイヌマキ
防府天満宮
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防府市中部の樹木(防府中部北)
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防府市中部の樹木(防府中部北)
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防府市中部の樹木(防府中部北)
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はじめに
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@ 兄部家のソテツ
兄部家のソテツは、昭和5年、天然記念物調査委員であった東京大学教授、三好学博士によって調査され、「三田尻の大蘇鉄」として報告されている。当時は、中央と東西に3株あったようであるが、現在は東と中央が一つになり、2株のようになっている。
中央と東の株か゛一つになった大きな株は、全体にひこばえが多く、測定困難であるが、ひこばえも含めた全体の地際周囲は9.5m、高さ3.5mである。主幹の目通り幹囲1.5m、三次学博士が調査された当時より、腐朽による傷み、度重なる台風等で、高さは低くなっている。

西の株は、ひこばえも含めた地際周囲が5.9m、高さ3mである。主幹の目通り幹囲は2.2mで、こちらも多数のひこばえが出て、測定困難な状態となっている。
このソテツは、中庭にあり、現在の株は樹勢も旺盛である。兄部家は鎌倉時代以来の家系で、古文書も多く残っている。この歴史的な事実とソテツの状態から、このソテツは、鎌倉時代以来の歴史を持つ屈指のソテツの巨樹とも考えられている。
写真47 兄部家のソテツ(そてつ科)
A 戎ケ森の樹木群
戎ケ森には、恵比寿神社があり、奈良時代、農耕と漁業の神として祀られ、昭和の初期まではにぎわっていた。今も地区の人々に大切にされ、毎年十日恵比寿が開かれている。ここには、幹周り2m前後の樹木があり、市民に憩いの場を提供している。この樹木群のうち、特徴のあるものを紹介する。


チシャノキは、低地に生育する落葉高木で、普通、高さ10m、幹囲 0.9mくらいにまで成長する。また、葉がカキノキに似ているため、カキノキダマシの名もある。写真48のチシャノキは、目通り幹囲2.2mで、チシャノキとしては相当な大木である。ムクノキは、山地に成育し、人家や道路脇によく植えられ、幹囲5.0m、高さ20mを超えるものもある。樹が古くなると、幹の表面がはがれる特徴を持っている。
写真48 チシャノキ 写真49 ムクノキ
(むらさき科) (にれ科)
写真49のムクノキは、目通り幹囲2.6m、この森で一番大きな樹である。その他、この森には、エノキ、アキニレ、ハゼノキ、タブノキ等があり、市街地にこれだけまとまった樹が残っているのは稀で、是非残していきたい樹木群である。
B 桑の山周辺
桑の山は、花崗岩の山で、土は真砂土であるため、樹木にとっては厳しい環境である。従って山には巨木は見られないが、山麓を中心にクスノキが多い。しかし、幹周り3.0mを超えるものは見られない。山の周辺部には数ケ所に巨木がある。それらのうち、特徴のあるものを紹介する。



写真50 市役所のソテツ 写真51 桑の山北山麓の合着木 写真52 鞠聖の松原のクロマツ
(そてつ科) (まつ科)
防府市内には、ソテツの巨木が調べられているものだけで14個ある。一つの市にこれだけのソテツの巨木がある所は、他になく、防府市の樹木についての特徴の一つと考えられている。
写真50のソテツは、主幹が倒れ、横に伸びている。主幹の幹囲1.6m、高さ3mである。幹は東に4.6m伸び、その幹から多くの枝を出している。また、このソテツは、現在市役所に植えられているが、何回か移植されており、移植の度に小さくなっているようである。
写真51は、イチョウとクロガネモチの合着木である。これは、樹齢300年くらいの目通り幹囲2.5mと1.9mのクロガネモチが、成長したために合着したものである。同じ樹種の合着木は多く見られるが、違う樹種の合着木は珍しく、樹木の生育上貴重な資料である。また、イチョウには、木食上人によって樹に直接観音像が彫られ、立木観音と呼ばれている。彫られて200年以上経っているため、洞の入口が段々と狭くなっている。今後、この樹木がどのようになっていくか興味深いものがあり、大切にしていきたい樹木である。
桑の山南山麓には、幅100m、長さ400mの砂丘が形成され、西南方向へ伸びていた。その砂丘には、見事な松原(鞠生の松原)があり、昭和の初期までは、その姿をのこしていた。現在は、華浦小、厳島神社、子烏神社周辺にその名残を残すのみとなっている。
写真52のクロマツは、目通り幹囲2.2m、高さ15mで、見事な樹形をしている。現在、クロマツは、極めて少なくなっており、是非残して欲しい樹木である。
@ 三田尻周辺


写真53 クスノキ(くすのき科) 写真54 イチョウ(いちょう科)
お茶屋町 老松神社 お茶屋町 西法寺
クスノキは、スギと共に長寿の樹の代表である。日本で一番長寿のクスノキは、鹿児島県に樹齢2500年、で目通り幹囲24mのものがある。県内にも目通り幹囲10mを超え、1本で「クスの森」と呼ばれる川棚のクスがあるが、写真53のクスノキは、これに次ぐ県内二番目の大きさである。目通り幹囲9.0m推定樹齢900年くらいである。幹にはフジが巻きついており、このフジも相当な年代のものである。また、このクスノキは、社伝では樹齢2000年と伝えられており、県の天然記念物に指定されている。
イチョウは中国原産の樹で公孫樹という字を当てて書くこともある。これは、長寿の樹であるため、公(祖父)が樹を植え、孫がその樹の実(ギンナン)を食べることができるという意味を持つものでもある。また、植物としては裸子植物で、中生代に繁栄した植物であり、当時とあまり変わっていないため、化石的な植物ともいわれている。
写真54のイチョウは、西法寺のイチョウで、目通り幹囲3.6m、高さ20mあり、樹形の整った見事な形をしている。
A 防府南部のソテツ


写真55 ソテツ(そてつ科) 写真56 ソテツ(そてつ科)
中の関 厳島神社 中の浦 畦森家


写真57 ソテツ(そてつ科) 写真58 ソテツ(そてつ科)
お茶屋町 正福寺 華城 華城小学校
写真55の中の関、厳島神社のソテツは、全体に株立ちとなり、上に伸びている。ひこばえを含めた地際周囲5.0m、高さ4mある。主幹の目通り幹囲1.1mで、これと同等のものが5本、少し小さなものが12本ばかりが集まり株を作っている。このソテツは、大きなソテツではあるが、幹にあまり腐朽等が見られない。この神社には、これと同等のものが境内の北側にもある。
写真56の畦森家のソテツは、屋敷内の庭にある。このソテツは、地を這うように横に伸び、屋敷から南に大きく張り出している。主幹は2.4m、高さ3mであるが、南へ5.5m余り伸び、根元は大きな3つの株になっている。畦森家へは、このソテツの下を通って行くことになり、東側からの眺めは壮観である。
写真57の正福寺のソテツは、一つの株からできており、目通り幹囲1.7m、高さ4mある。1.5mあたりで5分岐しており、枝の大きなものの幹囲は1.3mある。このソテツは1本の株とそのひこばえが成長したもので、占める面積はあまり大きくないが、年代を感じさせるソテツである。
写真58の華城小学校のソテツは、ひこばえも含めた全体の地際周囲4.7m、高さ3mある。主幹の目通り幹囲1.7mで、周りに10株ばかり出ている。幹の根元あたりは、かなり腐朽が進み、その傷み具合からかなりの年代を感じさせるソテツである。

写真59の向島、西福寺のソテツは、ひこばえ等も含めた全体の地際周囲5.4m、高さ4mある。主幹は0.9mで、これと同等のものが7株あり、中央部にはひこばえが密集している。主幹はやや横に伸び、腐朽もかなり進んでおり、大きさの割には年代を感じさせるソテツである。
写真59 ソテツ(そてつ科) 向島 西福寺
B 西浦・中の関


写真60 ナギ(まき科) 写真61 エノキ(にれ科)
西浦 国弘家 中の関 善正寺
写真60のナギは、国弘家のナギである。ナギは暖地性の常緑高木で、九州、四国、紀伊半島に多く自生している。山口県では、山口市小郡上郷がナギの自生北限地となっており、学術上貴重ななもので、国の天然記念物に指定されたナギがある。国弘家のナギは、屋敷内に植えられたものが成長したものと伝えられており、目通り幹囲2.9m、高さ13mあり、県内最大のナギである。屋敷内にあるため、よく管理されており、樹勢は盛んで、見事な樹形をしている。この樹は市の天然記念物に指定され、大切にされている。
エノキは山地に生育する落葉高木で、高さ20m、径1mを超えるものもある。写真61のエノキは、中の関、善正寺の山門北側にあり、目通り幹囲2.7mある。樹は途中で伐られているため、高さは8mである。山門の南側にも幹囲2.8mのものがあるが、こちらも途中から伐られているため、高さは10mである。両樹とも幹に傷みは見られず、樹勢は盛んである。エノキも幹周り3m近くになると迫力があり、春、新緑の頃、緑の葉をつけたエノキの姿は見事である。
C 向島



写真62 カンザクラ(ばら科) 写真63 イチョウ(いちょう科) 写真64 エノキ(にれ科)
向島小学校 向島、本村 向島、本村
写真62は向島小学校のカンザクラである。サクラはばら科の落葉広葉樹である。サクラには、葉の出る前に花をつける種類と、葉と同時か葉の出た後に花の咲く種類がある。
カンザクラは、葉が出る前に咲くカンヒザクラと葉が出るのとほとんど同時に咲くヤマザクラの雑種である。花はカンヒザクラ系の形質を示し、下向き半開で、5弁の花を3月中旬に咲かせる。葉は裏が白っぽいヤマザクラ系で、花に少し遅れて出る。大きさは、目通り幹囲2.6m、高さ8mで、枝張りは東西、南北共に18m、樹勢も盛んである。カンザクラとしては稀に見る大きさであり、市の天然記念物に指定されている。
写真63のイチョウは、人家の屋敷跡にあり、今は管理されていないため、荒れて藪のような状態のなかにある。目通り幹囲5.3mあり、市内では右田、天徳寺のイチョウに次ぐ巨樹である。このイチョウは、周囲の樹に比べ、群を抜く大きさであるため、遠くからでも見とめることができ、他の樹を圧する偉容をしている。樹勢も盛んで、是非大切にしたい樹木の一つである。
写真64のエノキは、西福寺の参道横にある。目通り幹囲2.9mで、途中伐られているため、高さはあまりない。このエノキは、参道のすぐ横にあり、下から見上げるようになるので、実際の大きさよりも大きな感じを受ける。ここには、この樹と同等のエノキ数本とムクノキが1本ある。これらの樹木は風除けのためのもので、現在までよく残されており、大切にしたい樹木群である。

写真65のクロガネモチ、66のムクノキは、郷ケ崎の厳島神社にある。クロガネモチは、目通り幹囲3.7m、高さ20mある。この地方では、クロガネモチをアオキと呼んでいた。今でもアオキと呼ぶ人もある。
この社叢林には、クロガネモチの大木が数本あり、巨木に属するものが3本ある。
写真65 クロガネモチ 写真66 ムクノキ
(もちのき科) (にれ科)
写真66の ムクノキは、神社の境内にある。目通り幹囲3.3m、高さ15mある。ムクノキでこれだけのものは珍しく、市内で最大のものである。 社叢林内にも幹囲2.0mを超えるものが数本ある。クロガネモチ、ムクノキの巨木がこれだけそろった社叢林は、珍しく、大切にしたい社叢林である。
D 野島


写真67のスダジイは、野島本島の荒神様の社叢林にある。野島は瀬戸内海国立公園の西端にあり、今は3つの島からできている。島の樹林は、タブノキ、ツバキ、ヤマモモ等を中心とするツバキクラスの照葉樹林の形成途中の樹林である。
このスダジイは、伐採され、ひこばえからから成長したため株立ちとなっている。地際幹囲4.7mで、見事な樹形をしている。
写真67 スダジイ 写真68 タブノキ
(ぶな科) (くすのき科)
写真68のタブノキは、3つの島の中央の平島にある。平島は無人島であるが、昭和年代の中頃まで畑作が行われていた。タブノキは畑作が行われていたすぐ上の森の中にある。森の中には小さな祠があり、タブノキはその祠のそばにある。このタブノキは株立ちで地際幹囲7.8mあり、株の大きなものは2.8mある。 高さは強風のため周囲の樹とほぼ同じ10m前後である。このタブノキはこの樹一本で森を感じさせる大樹でる。
